その他福岡16(ストーカー規制法違反)

その他福岡16(ストーカー規制法違反)

福岡高等裁判所那覇支部/平成18年(う)第57号

主文
不詳

判決理由
 
本件は,被害者に長年にわたり執拗につきまとうなどしていた被告人の、一連のストーカー行為等の規制等に関する法律違反,及び,被害者殺害の目的で包丁を手にして徒歩で自宅から被害者宅に向かったという殺人予備・銃砲刀剣類所持等取締法違反の事案である。
 
殺人予備について,被告人には被害者を殺害する具体的意思がなかった上,客観的にも,殺人の実行に至る客観的かつ実質的な危険性が認められないから,殺人予備について無罪であるという事実誤認の主張に対し,殺害目的の点につき,本件に至るまでの経緯に照らし,被告人が包丁を手にした時点で被害者に対する強固な加害意思を有していたことが客観的に明らかであり,銃刀法違反で現行犯逮捕された時点で警察官に包丁携帯の理由を殺害目的と答えていること,捜査段階においてその旨の供述を維持しており,事件の経緯等に整合するものであること,殺意を否認し脅迫目的にすぎない旨の公判供述の内容は客観的状況にそぐわないことから,殺害目的を有していたことは明らかである。予備行為の実行行為性(殺害の実行に至る危険性)については,被告人宅から被害者宅までは徒歩で1時間以上の時間を要すること,本件当時,被害者がドライブに出かけていて不在にしていたこと,これまで被害者に刃物を示すなど,殺人の実行に至る危険のある行為をしたことがないことの諸事情を考慮しても,高度の殺傷能力を有する洋包丁を,その旨認識しながら携行し,被告人宅から約5.1キロメートル離れた被害者方に向かって歩いていた本件行為が,被害者殺害の実行に至る客観的・実質的危険を有していたことは明らかであるとした原審判断は相当なものとして是認できる。 
 
なお,原判決は,殺人予備と銃刀法違反を併合罪として処断しているが,本件において,被告人は,被害者を殺害する目的で,包丁を手にして徒歩で被害者宅に向かい,もって,殺人の予備をするとともに,正当な理由による場合でないのに包丁を携帯したのであり,両罪は,社会的にみて1個の行為によるものとして,観念的競合の関係にあると解するのが相当である。

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